バスも寒けりゃ外はもっと寒い
清々しい寒さなのはたぶん旅バイアスのせいだと思う
レンタル自転車が臨時休業なので歩くしかなく 歩けば暖かくもなるだろう
たくさん歩いて心置きなく食べることを決めた
SAGA佐賀 SAGA佐賀 寒さを堪え歩き
朝一の肉ごぼ天うどんを決めたあと
自宅に充電器を忘れこの先モバイルバッテリーだけでは心許ないので快活へ行き ゆっくりしてソフトクリームをたべてから出発した
佐賀市中心部へ向かう途中で牛嶋天満宮を通って旧古賀銀行へ 葉隠についての展示があり少し興味をもった
すぐ近くで中央マーケットという激渋昭和ゾーンを見つけた これだから旅はやめられない
入るのを躊躇したけど 奥の方に灯りのついた看板が見えたので入って行った
ほとんどの店は閉業しており 喫茶店と惣菜屋 あとラーメン屋と餃子屋が2軒営業していた
それとテリーズというジャズ喫茶のような店から灯りが漏れていたけど 幅の狭い扉を開ける勇気は出なかった
次来たとき中央マーケットは再訪問しようと思う
佐嘉神社を通り過ぎると配管から蒸気が出ている店があった
鶴乃堂本舗 肉まんとやぶれまんじゅうの白あんを一個ずつ買い隣のベンチで食べた
まんじゅうは甘過ぎず僕の好みだった まだ食べれる
12時半少し前になっていた
佐賀に来た目的は山下清展へ行くこと
絶対に長居しそうなので今のうちに何か腹に入れておこうと思いNHKの隣にあったうどん屋へ
すると既に店前の丸椅子に一人待ってる人がいる
最近店主の腰の調子が悪く準備に時間がかかっていてあと10分くらいで店の人が来るとのこと たぶん佐賀弁だろう
12時半過ぎたころ 軽自動車が店の前に止まるり歳を召した女性が降りてきた
後部座席には大量の天ぷらと麺が積まれていた
すると先に待っていた丸椅子で待ってた男性がハッチバックを開け荷物をカウンターまで運び始めた
いつもありがとう そう店主が言うと男性はじゃあまたね と言って帰っていく
僕が えっというような顔をしたからだろう 俺コレやりにきただけだから そう言って姿を消した
カウンター7席のみ 松原うどん
使い古された木の椅子に花柄の座布団 絶対においしい
ごぼう天うどんを注文し待つ間 店主と少し話をした
営業を始めて50年らしい 忙しそうに動く店主の手が止まることはない とてもかわいらしい話し方をする方だった
そのとき若い女性が二人 そしてすぐ立て続けに女性がもう二人が入店してきた
孫が始めた店のSNSの影響で最近は若いお客さんが増えたんだ
客層もガラリと変わった 昔からのお客さんも来るけどね
さっき荷物を運んでくれた男性が言っていたことを思い出しそれを目の当たりにした
ごぼう天は短冊にしたのを円形に揚げたもの 麺は細めで 透明なスープはあまり主張していない
揚げ物が染み出していくのでスープはあっさり目なほうがいいと思ってる
さっき肉まんとまんじゅう食べたばかりでもペロリと完食することができた
佐賀県立美術館へ向かう
陽も上がり暖かくなってきて風はひんやりと満腹の僕にちょうどいい塩梅だ
GW中は入場制限があったと記事で読んだ
今日はそこまでではないけど混雑していることは入る前からわかった
約二時間弱 本当ならもっとじっくり見ていたかったけど
あのお客さんの量だと一つの作品の前で立ち止まり続けることは難しいので何度が流れに逆らい同じ絵に戻る
やっぱり本物の絵を生で見るのはよい 特に貼絵はそういえる
こよりのでこぼこは印刷物とでは見え方が全く違うので絶対に本物を見た方がいい
それと紙の色 経年変化で白は象牙色をへて亜麻色に変わり
当時の色で見ることはできず 今を見ることしかできない
物販で分厚い図録とクリアファイルポストカードを買い退館し 路地を探検しながら駅へと向かうことにした
曇天小雨模様で風は冷んやりとして時折突風が吹く ネルシャツ1枚じゃ寒かった
佐賀のしめはドライブイン鳥で鶏めしと若どりのセットを食し 帰りのバスまでコーヒーショップで時間を潰した
22時 帰りのバスの乗車率は低め 博多から乗った乗客合わせて10人もいなかった
なので前後隣に気を使うことなく寝て帰ることができた
彼のオートバイ、彼女の島の続きを読み始め 博多を過ぎたあたりで眠っていたと思う
もし桃畠の貼り絵の前に布団を敷いて寝たら 清が桃を盗んで食べてる夢が見れそうだ